ホールテーブル編集(NC版)
「HolT設定メニュ」や「NCデータファイルの読込設定」画面等から、次の画面が表示される。ここでは、編集対象データのホールの形状を定義する。
本画面の内容・操作は、以下の如く。
・[表示データ]説明
・[メニュ]説明
・[ボタン]説明
・[Fキー機能]説明
1.「No」
本システム内でホール形状を管理する番号で「HolT番号」という。NCデータを読み込んだ時等は、特殊形状穴(長穴、角穴、加工円等)以外は、基本的にTコードと同じ番号になる。
ホール形状には、次の4種類がある。
・通常 : 丸形の穴で、通常ドリルの1ヒットで明けられる物。
・長穴 : 丸形穴の連続した物で(日立NCデータのキャンドスロット命令等により明けられた穴。
・角穴 : ルータ等により明けられる長方形の穴(純粋なNCデータでは、この形状を定義すると、NC出力が不可となるので注意)
・加工円 : 丸形の穴であるが、穴径が大きい等の理由で、通常ドリルにより複数のヒットにより加工される物(日立NCデータのキャンドサークル命令による穴がこれに当たる)
3.「種別」
「スルー」か「非スルー」のいずれかで、ホールの内部が銅メッキ(導通状態)になる物を「スルー」とし、取付穴等の銅メッキがかぶらない穴を「非スルー」とする。
4.「Data1」
「形状」により意味が違い、以下の如くなる
・通常 : ホールの直径
・長穴 : 長穴の幅、即ち、この長穴をドリル加工する時のドリル径に相当する。
・角穴 : ホールの画面上の水平方向の長さ、「角度定義」がある場合は、ホールをその「角度定義」分反時計回りに回転させた時の水平方向の意味となる。
・加工円 : ホールの外形である。加工用のドリル径では無いので注意(加工用ドリル径の設定は「Data2」)
5.「Data2」
「形状」により意味が違い、以下の如くなる
・通常 : 定義されても意味を持たない。
・長穴 : 長穴の長さで、下図の寸法をいう(長穴の占有矩形長さで無いので注意の事
・角穴 : ホールの画面上の垂直方向の長さ、「角度定義」がある場合は、ホールをその「角度定義」分反時計回りに回転させた時の垂直方向の意味となる。
・加工円 : ホールを加工する際のドリル径を指定する(加工されたホールの外形用ドリル径の設定は「Data1」で行う)。なお定義「T-No」によっては、意味を持たなくなる場合があるので注意。
6.「Data3」
「形状」が「角穴」の場合のみ意味を持ち、コーナRを意味する。他の「形状」では、無視される。この値は、角穴をドリル展開して出力する際のドリル径の元となるので注意。
7.「角度」
「形状」が長穴または角穴の場合にのみ意味を持ち、それらの角度を度数で指定する。画面上では、「Data1」・「Data2」がこの角度分反時計回りに回転する。
値は、
-90.0〜90.0の範囲で、小数点2桁迄が有効値とみなされる。この範囲外の指定を行った場合、動作は保証されない。
8.「T-No」
ホールデータを出力したり、ソートする際等に用いられる、ホールのT番号を指定する、形状や穴系が違う物に同一のT番号を付けた場合には、それらのデータは混合して出力されるので注意の事。
逆に、この機能により、通常穴と同型で加工する長穴等を同一T番号にしておけば、同一ドリルを用いて加工する事が可能となる。
1.ファイル
Aで保存してあるファイルを読込、「表示データ」にセットする。このメニュでは、保存してあるファイル選択ダイアログが表示されるので、そこでファイル選択を行う。
「表示データ」をファイルとして保存する。これにより設定データを、別のNCデータ等に再利用する事が可能となる。このメニュでは、保存ファイル名の設定ダイアログが表示されるので、そこで保存ファイル名定義を行う。
B終了
「確定」ボタンと同様の動作が行われる。
Cキャンセル終了
「キャンセル」ボタンと同様の動作が行われる。
2.Tコードテキスト読込
NCデータ中のTコードの形状は、一般的にNCデータとは別に、Tコードに対する形状ファイルがテキストファイルの形で出力される事が多い(本ソフトでは、「ツール」-「TーCodeテキスト出力」メニュでそれが行われる)。これらのテキストファイルを解読して、「表示データ」にセットするメニュ群である。
@汎用Tコードテキスト
色々な種類のTコードテキストに対して、そのフォームを指定する事により解読するプログラムを起動するメニュである。本メニュ選択すると、対象とする「Tコードテキスト」の選択画面が表示され、その選択後「汎用Tコードテキスト解読ダイアログ」が表示される。この解読画面設定により、「表示データ」設定が行われる。
AUART/Tコードテキスト
「UART」システムにより出力された一般的なテキストファイルの場合、@でも解読可能であるが、本メニュにより専用解読プログラムが動作する。本メニュを選択すると、対象とする「UART」が出力した「Tコードテキストファイル」選択画面が表示されるので、それを選ぶ事により、「表示データ」設定が行われる。
3.ツール
@パラメータ設定
NCデータ読込等で、本画面を開いた際の初期動作を設定する。このメニュを選択すると以下の画面が表示される。
ここで、「NCデータ中の使用Tコード」を「自動判定」にセットして置くと、NCデータ読込等で、本画面を開いた際に、NCデータ中に定義されているTコードが、「表示データ」に全て表示される。これにより「表示データ表」中HolT番号データ分のホール形状の定義を行えばよい。
日立NCデータの如く、NCデータ中にTコードの径が設定されている(T11C1.0の如く)場合は、その穴径等が定義されるが、それらが未定義の場合は、上記図の自動追加ホール・・・の設定値が、初期値として表示される。
ここで、自動追加ホールサイズは「Data1」の初期値であり、[通常」以外の「Data2」や「Data3」等は初期値セット不可なので注意の事。
また上記画面で「確定」ボタン終了しなければ、変更は保持されない。
「表示データ」をテキスト形式ファイルで保存する。このメニュを選択すると、保存するファイル名の設定ダイアログが現れるので、そこで出力ファイルを定義する。
「表示データ」をHolTデータとしてセットして本画面を終了する。
本画面での作業をキャンセルし、作業を終了する。
@「全クリヤ」
「表示データ」を全てクリヤする。
@「行挿入」
「表示データ」中のカーソルの存在位置の上に空白行を1行作る。
@「確定」
「表示データ」中のカーソルが存在する行の1行データを削除する。
形状や種別は、最下段の各欄をマウスでクリックするか、対応するFキーを押下すると入力できます。 これは、表中のカーソルがある行に対して実行され、カーソルがどこの欄に有っても、その行の「形状」または「種別」に選択した値がセットされます。
[キーワード]
・ホール形状
・ホール種別
・通常穴
・長穴
・角穴
・加工円穴
・ホール寸法
・HolT番号
・Tコード番号